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Archive Log #04

光の境界を求めて
── 観測ツール「境界の時空」ができるまで

これは、太陽の鼓動を、スマホ等の小さな画面に閉じ込めようとした、ある観測者の記録やで。

序章:はじまりは「境界」への素朴な動機から

最初は、便利ツールを作ろうと思っただけやねん。「日の出とか日の入りっていう『光の切り替わり(境界)』から、どれくらい時間が経ったのか知りたいな」って。生き物としての実感は、あとどれくらいで暗くなるかの方が大事やん? だから、特定の場所だけで動くカウントダウンタイマーからスタートしたん。

第1章:世界中の空を繋ぐ「座標」と「時差」の戦い

世界中のどこにいても観測できるようにしたい。ここで壁になったのが「時差」の問題。経度15度で1時間の差という理屈をベースに、自動で現地の時差を予想する簡易ロジックを組んでん。これで、各地の「今」の太陽を追えるようになったんやで。

第2章:光を「エネルギー」として計る

次は「その光がどれくらい強いんか?」を入れたくなってん。数学的に計算してパーセントで出せるようにしたわ。天頂比、今日比、季節比。人間の目は光に馴染むけど、この割合を見て色々感じられたら面白いやん!日食時の欠け率との対応も個人的には想像して楽しんでるで。

第3章:極圏で起きた事件

そこでバグが見つかったわ。「北極や南極に近い場所を入れたら、画面が真っ黒になって動かへん!」白夜・極夜でプログラムがパニックになってたんやね。そこを修正した後、冬は太陽が全く昇らない闇の地において、今の季節に柔らかな光あらば 「∞(無限大)」 という記号を刻むことにしたんよ。

第4章:虚空を染める「世界の呼吸」

ロジックは完璧になった。そこで、外側の虚空を太陽のエネルギーに合わせて染め上げることにしたわ。昼はクリムゾン、薄明は紫、夜は宇宙の深淵。これで、データと情緒がひとつになったわ。

終章:円環は完成した

最後は、夜の間は「地球の裏側」を映し出すようにした。これで闇の底まで、24時間の円環が繋がったんや。南半球も考慮して「正中(せいちゅう)」という言葉に集約。これは、ただの便利ツールを超えて、脈動しはじめたってことやね。

Ready to Observe

準備は整った。今、その光を観測しに行こう。

第4展示室へ入る
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